こんにちは,みなもスタッフたしろです。
今日はとても暑く,部屋でクーラーをつけていたら,なんとなく夏休みみたいな感じがしてワクワクしてしまいました。
さてさて,クラウドファンディングも残すところあと少しです。
まだまだご支援が必要な状況ですが,ここで実際に普段居場所活動の運営担当をしている私からも,みなもへの思いを伝えたいなと思い書いてみました。
みなもスタッフがなぜ居場所活動を始めたのか
思春期・青年期の人(10代〜20代)の多くが,家にも居場所にも,この世のどこにも自分の居場所なんてないんじゃないかと感じたことはあるのではないでしょうか。
この世のどこにも居ていい場所がないと思うことは,とてもきついことです。
そんな人に,一瞬でもいいから,自分が居られる場所・居ていいと思える場所を提供したいなという思いから始めました。
もちろん,大人だって,どこにも居られない・今いるところから逃げたいと感じることはあると思います。ただ,大人であれば,自分の足やお金で,少し遠いところに行ったり,閉じこもったりすることがしやすいのではないでしょうか。(スタッフも,バイトを始めお金を自由に使えるようになり,大人ってなんて自由なんだ!と感じた経験がありました。)
しかし,小・中学生の子は,いろんな意味で,遠くに行ったり少しの間だけ現実逃避するだけの“足”がありません。だからこそ,ネットで出会ったよく知らない人と…という事件が起きてしまっていることも事実です。そして,そのネットで出会った“大人”のほうも,もしかしたら本当に善意で手を差し伸べてるだけかもしれないと思うと,なんとも悲しい・切ない思いになります。
そのような現状から,周りの大人も安心できて,かつ子どもも安全な状態で一人になることができたらいいな,という思いから,この“みなも”は始まりました。
活動を通してスタッフが感じたこと
日によって人数は違いますが,みなもの利用者のみなさんは,利用者同士で遊んだり,スタッフと話をしたり過ごしています。
いつも顔を合わせている同士で仲良くなったり,喧嘩したり,初めて会った子同士で少しずつ距離を縮めていったり…色々な人間関係が生まれています。
スタッフのほうも,「子どものみなさんへ」というページで,「スタッフはあまり声はかけません」と書いていますが,実際は怒ったり注意したり,利用者の子と喧嘩になることもあります(世の中矛盾だらけですね…)。いろんな人が利用するので,みんなが気持ちよくみなもを利用するために必要だと思った時には,必要な声掛けをしています。そうしていると,当然スタッフと利用者の人たちの間でも,さまざまな人間関係が生まれています。
そのように,みなもでは,子どもたちの間でも,子どもと大人の間でも,色々な人間関係が生まれています。みなもを始める前には,上記に書いたように,とにかく居場所を提供したいという思いがあったのですが,実際にスタートしてみると,みなもに来ている子たちはみなもで人間関係を経験し学んでいる面もあるのかもしれない,と感じることが多くなってきました。
他の子に対して強い物言いをしてしまう子が,柔らかい物言いができるようになる。
遠慮しがちだった子が,わがままを言えるようになる。
シャイで不安がちだった子が,人と話したり遊んだりできるようになる。
「逃げ場」として作ったみなもでしたが,活動を始めてみると,このような子どもたちの変化を見ることができました。スタッフとしては,思春期の,人生で一番大切かもしれないこの時期に,共に時間を過ごさせてもらって,本当にありがたいです。
そして,もしかしたら,親でもないし友達でもないからこそスタッフがみなさんにできることもあるかもしれません。それを,存分に活用してほしいので,ぜひ小・中・高生のみなさまは,困ったらいつでも来てくださいね。
最後に
本来,“子ども”は親や学校だけでなく,社会のたくさんの大人によって育てられるものであったはずです。しかし,社会のいろいろな変化によって,“子育て”に関わる人は親や学校の先生ばかりになってしまいました。
みなもは,“子育て”を担う社会の一部になれたらなと思っています。そのため,この活動は子どものみなさんだけでなく,回り回って保護者の皆さんや学校の先生のためにもなったらいいなと考えています。
また,社会の大人が子どもたちにたくさん手間をかけていくことで,“手間”をかけられた子どもたちが大人になったときに「自分も糸島で子育てがしたい」そう思ってもらえるかもしれません。子どもを大切にする,ということは,町が,社会が発展していくことにつながります。
糸島という町が,子どもたちにとって“子育てに帰ってきたい町”になるよう,私たちなりのやり方で活動していけたらと思います。
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